【特集】注目を集める耐震リフォームとは
耐震リフォームとは何か、どうして必要なのか、どんなことをするのかという疑問についてまとめています。
家を強化して命を守る耐震リフォーム
地震大国といわれる日本では、新たに家を建てる場合でも、建売を購入したり賃貸する場合でも、地震から身を守ってくれる家であるかどうかは、重要なポイントとなります。
その「耐震」について特徴を見ていきましょう。
耐震リフォームの基本構造
そもそも耐震とは、地震発生時に建物がかかる力に耐えられるよう設計された構造のこと。建物の堅さと強さによって、地震に抵抗します。
耐震リフォームも同じ原理で、柱や壁などに補強材を入れることで建物の硬さを強化し、地震エネルギーを吸収することで揺れに耐える構造につくりかえる、強化するというのが基本的な考え方となります。
壁を強化する場合、構造用合板や構造用パネルを利用して耐震強化する面材耐力壁と、筋かいという軸材を利用した筋かい耐力壁という、2通りの方法があります。
柱を強化する場合は、土台や基礎部分と接している柱を補強金具で強化するというのが基本です。
なぜ耐震リフォームが必要なのか
大規模の地震が頻繁に起こるため、地震大国と呼ばれている日本。先の阪神淡路大震災や東日本大震災でも、建物の耐震性が問題になりました。
というのも震災後の調査で、亡くなった方の約9割は、家屋が倒壊したことによる、窒息や内臓損傷などの圧死が原因だったことがわかっています。家自体が地震の揺れに耐えられず、倒壊してしまったことで、被害の拡大に繋がってしまいました。
耐震にかんする建築基準は、この30年で大きく変わっています。昭和56年当時に基準を満たしていたとしても、安全とは言えないのです。その原因として、耐震基準が改正される前は、震度6~7ほどの大地震が来ることを想定していなかったことが挙げられます。
現在、日本に存在しているもので、昭和56年以前に建てられた木造住宅は、その9割以上が基準を満たしていないと言われています。自分や家族の命を守るためにも、今の住まいが大地震に耐えられるかどうかを調べて、早急に対応する必要があるのです。